ニコマートFTNを買ったとき一緒に買った50mm単焦点レンズのNIKKOR-S.Cは非Aiレンズであるため、古すぎてD200にはマウントすらできませんでした。 しかし、F1.4と明るいレンズでもあり、お蔵入りさせておくにはちょっと勿体無いのでAi改造を施すことにしました。 はじめはDIYでやろうとして絞りリングまで外したのですが、絞り復元用のスプリングが外れて元に戻せなくなったので、分解掃除をかねて関東カメラサービスにAi改造をお願いしました。 何年か前まではニコンでも対応していたそうですが、現在は関東カメラサービスでしかできないようです。 関東カメラサービスでは一定量を受け付けてから作業をはじめるそうなので、申し込んだら（送ったら）気長に待つ必要があります（私の場合は1ヶ月ちょっと掛かりました）。 分解掃除12,000円とAi改造8,000円の合わせて21,000円（税込み）はちょっと痛い出費でしたが綺麗になって戻ってきたレンズを見たら改めて愛着が湧いてきました。（2006.11.20）

改造前 Ai改造ではカニの爪が付いた絞りリングの上端部分を削ってD200への装着を可能にするとともに、レンズの絞りリングの角度がD200本体に機械的に伝わるような加工を施す。

改造前 削る高さはD200とレンズの結合面（バヨネット面）が密着するようにレンズの結合面よりもやや深いくらいところまで。削る位置はレンズの開放F値によって異なる。

途中で断念したDIY加工 バヨネット部に付いているスプリングが戻せなくなりDIYを断念。

改造後 このレンズの場合（開放F値がF1.4）は写真に向かってカニの爪の右側のネジの場所（絞り目盛りが“8”の場所）から左へ約90度分とその先に5mm残したところからぐるっと回った反対側までの180度強が削られた。

改造後 削った部分は全体の80%くらいと多いが、D200だけで使うなら絞り目盛りが“8”の場所（この位置が開放F値によって異なる）から1cmも削ればD200側のセンサーとなる爪が入るので十分のようだ。

取り付けても倒れない Ai改造によって、40年近く前の非AiレンズがD200に装着できるようになった。とても感動的。レンズが小さいため、D200は前に倒れず自立する。その姿にはちょっと愛嬌がある。

絞り優先シャッターが可能 D200本体にレンズの焦点距離と開放F値を登録すると、絞り優先（露出モード“A”）での撮影が可能になる。つまり絞りとピント合わせを手動で行えばシャッターは自動で撮影できるのである。もちろんストロボも同調する。

レンズの絞り値が表示される 写真はレンズの絞りをF5.6にセットした時にその情報がD200本体に伝えられて、ディスプレイに“F5.6”と表示されているところ。この機能がD200ならではの特徴。

NIKKOR-S.C Auto 50mm F1.4 で撮影した写真

NIKKOR-S.C Auto VR ZOOMと比べると全体的に色乗りが良いというか、色が濃く表現されるようだ。（下のVR ZOOMの写真とは別ウインドウに表示） ●撮影データ f=50mm / 露出モード=A（F5.6、1/15秒） / ISO 100 / 色空間 AdobeRGB

NIKKOR-S.C Auto 解像感の差は私には感知できません。（下のVR ZOOMの写真とは別ウインドウに表示） ●撮影データ f=50mm / 露出モード=A（F5.6、1/30秒） / ISO 100 / 色空間 AdobeRGB

VR ZOOM NIKKOR ED 18-200mm F3.5-5.6G で撮影した写真

VR ZOOM NIKKOR 樹木の緑の濃さ、つつじの紅葉の濃さ、ボディの青の濃さがそれぞれ薄めになっている。（上のAUTO-SCの写真とは別ウインドウに表示） ●撮影データ f=50mm / 露出モード=A（F8、1/8秒） / ISO 100 / 色空間 AdobeRGB

VR ZOOM 看板の裏の緑色の塗色にも違いがよく出ている。（上のAUTO-SCの写真とは別ウインドウに表示） ●撮影データ f=50mm / 露出モード=A（F8、1/13秒） / ISO 100 / 色空間 AdobeRGB

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