カーラック・システム

940 Estate - レポート

〜 カーラック・システム 〜


機種

ロードキャリア: THULE 415+963(バーサイズ:126cm)
ルーフボックス: THULE JETBAG/MAGIC700
カラー:グリーン
サイクルアタッチメント: THULE 559 × 2
ワンキーシステム: THULE 588

450リットルのルーフボックスとマウンテンバイク2台の同時積載をめざしました。


《スーリー社について》
スーリー社はボルボとともに歩んできたメーカーで、そのカーラック・システムはボルボの純正品として採用されています。日本総代理店のF.E.T社の方に聞いたところによると、JETBAGなどのカラーもボルボ車のカラーに合わせてあるので、タッチアップペイントなどはボルボ車のものを流用できるとのことです。また、ボルボ・エステートのルーフレールはスーリー社が部品供給しているそうです。


《JETBAG選択のアドバイス》
JETBAGはグレーの「CLASSIC」よりも光沢のある「MAGIC」の方が少々高めですが経年変化が少なくて良いと思います。 以前、グレーの色褪せたJETBAGを見かけたことがあるのでそう思います。


取付けについて

《JETBAGの取り付け位置》
全長233cm、全幅70cm、全高38cmのJETBAGはできるだけ前に出ないようにリアゲートを上げた状態で接触しないぎりぎり(約1〜2cm)まで後退させます(写真左)。 そして、キャリアバーの間隔は重量配分を考えてJETBAGが3等分される位置とします(写真中)。 なお、キャリアバーはJETBAGを助手席側のフットをまたいで取り付けられるようにするために、助手席側にめいっぱい寄せて固定します(写真右)。これによりキャリアバーがフットの外側に10cm程はみ出ます。 JETBAGを助手席側にオーバーハングさせて取り付ける理由は2つあって、1つはマウンテンバイク2台を同時積載するためのスペース確保と、もう1つはルーフボックスを積載した状態でサンルーフの開口面積を最大限確保するためです。



《フットの優秀さ》
余談ですが、ルーフレールにキャリアバーを固定するためのフット(THULE 415)がこれまた優れもので、ルーフレール上端とキャリアバー上端の高低差が45mmと極めて少なく、これ以上は物理的に無理ではないかというところまで突き詰められています。 これはきわめて重要なことで、重心が少しでも高くならないように安全性を追求した結果ではないかと推測します。スーリー社はこれをもっとアピールして良いと思います。他の競合製品にないアドバンテージです。


《マウンテンバイク2台の同時積載》
JETBAGを助手席側に少しオーバーハングさせて取り付けることにより、キャリアバーの残った部分にサイクルアタッチメント2台を取り付けるスペースが生まれます。 サイクルアタッチメントの取り付けは2台の向きを逆にすることがポイントです。 アルミベースのサイクルアタッチメント(THULE 599)は一台分の取り付け幅が30cmと大きいので使うことができません。


使用感

《容量450リットルの威力》
容量450リットルのJETBAGは主にキャンプ用品を運ぶために利用していますが、事前に計算済みだったとは言えその積載量に驚いています。 次の積載例は実際にキャンプに行った時のものです。下表の積載位置は2本のキャリアバーの間が中央部、その前後が前部と後部です。 重たいものはなるべく中央部に積載します。また、積載物はここに示した以外にも、小さなものが結構隙間に入ります。

積載位置 積載物 数量
前部 3シーズン用スリーピングバッグ 4
中央部 コールマン・スリーポールドーム/3.0mX3.0m 1
スクリーンドーム/3.6mX3.6m 1
コールマンヘキサ・タープ/6.0mX4.8m
1
ランタンハンガースタンド 1
テーブルスタンド 4
後部 アルミチェア 4
ペグ&ラバーハンマー 1式
グランドシート 1

《ワンキーシステムについて》
スーリー社のカーラック・システムには気の利いたアクセサリーがあって、製品ごとに異なるキーをシリンダーごと取り替えて1つのキーに統一するという「ワンキーシステム」があります。 私の場合はロードキャリア(1種4個)、JETBAG(1種2個)、サイクルアタッチメント×2(2種2個)で合計4種8個あります。これを1種8個にできました。


《JETBAG積載時の車速》
取扱説明書は日本語も含めて何カ国かの言葉で説明されているのですが、面白いことに積載時の制限速度が国情に合わせて変えられているのです。 日本語の説明では90km/hとなっています。一番高いスピードはドイツ語版の130km/hでした。 私は130km/hで走行したことがありますがまったく問題ありませんでした。しかし、空荷に近くなるほど蓋の振動が増加してスピードが出しにくくなります。


《不使用時の問題》
問題はJETBAGの収納です。ルーフに載せたままにしておくことには抵抗があるので使わないシーズンは取り外すことにしました。 と言っても我が家には物置やトランクルームがないのでとりあえず玄関を入った正面に立て掛けておくことにしました。しかし、他にいい場所がなく今だにそのままです。 JETBAGは天井に達する高さと70センチの幅があり(畳1枚に近い)、家の中では恐ろしく大きな物体となります。 来訪者はいったい何だろうと不思議そうに見ていますが私はグッドデザインの美しいJETBAGを毎日見ることができるので置き場所としては結構に気に入っています。 サイクルアタッチメントはたいした大きさではないので問題ありません。


費用

ロードキャリア: 14,000円(標準価格17,500円)
ルーフボックス: 105,000円(標準価格150,000円)(1996年9月)
サイクルアタッチメント: 7,840円×2(標準価格9,800円×2)
ワンキーシステム: 4,800円(標準価格6,000円)