S90ロイヤルエルメスは1997年8月に限定30台の特別仕様車として発売された希少車です(→S90ロイヤル・エルメス情報)。 バーチウッド仕様のS90ロイヤルが目的だったとは言え、内装のエルメス皮革(ケリー・バッグと同じ「トリヨン・クレマンス」が使われている)も大いに魅力があり価値もあったので、可能な限り復元するべく納車に合わせて全面レストアしました。 皮革補修を依頼した原エイト企画の原さんには「とてもいい革です。革がまだ生きているのでほぼ元通りになります」と言われました。 原さんはフェラーリ、マセラティ、ベントレー、ロールスロイスなど、高級外車の皮革補修を手がけるベテランの革職人で、安心して頼めると思い、お願いしました。 納車当日に原さんとお会いしたときも「こんなに質が良くていい色の革は滅多にお目に掛かれません」と重ねて絶賛されていました。(2004.12.31)
フロントビュー |
リアビュー |
ボルボ純正 ウラニウスホイール |
電動リアブラインド |
レストア作業は納車整備との兼ね合いで納車当日の夕方まで掛かってしまいましたが、おかげで最終工程をこの目で見ることがでました。 あいにく納車当日は午前中から久々の大雪に見舞われ、S90クラシックのテールを振りながらどうにか運転してファーストカーセールスさんにたどり着きました。 雪は夜まで降っていたため、急遽スタッドレスタイヤをお借りして帰ることができました。
レストアの最終工程 |
色替えしたステアリング |
インテリア |
運転席 |
運転席ドア |
エルメスロゴ |
レストア後リアシート表面 |
レストア後リア・センターコンソール左側 |
レストア後リア・センターコンソール右側 |
完成したフロントシート |
完成したリアシート |
メンテナンスキット |
さらに詳しい写真は「S90写真集/インテリア」に掲載
レストアしていただいた原さん→原エイト企画 東京都葛飾区 03-3657-3359
そもそものきっかけは11月に開催した第11回南大沢オフで増田さんの960ロイヤルを見たことでした。 ロイヤルそのものはこれまでにも見ていましたが、自分自身がS90に乗っていると違って見えるもので、増田号には大いに刺激を受けました。 その後、吉野さんにロイヤルはやっぱいいですね、ロイヤルにバーチがあれば言うこと無いんですけどねえ、と言ったら、エルメス仕様ならバーチですよと言われ、知ることとなりました。 その時はエルメスよりもバーチであることが重要だったので、S90クラシックを買ったボルボショップにそんなのが出たらご一報下さいということにしていました。 そうしたらすぐに吉野さんから「ファーストカーセールスさんにエルメスありましたよー」との連絡をいただき、「えっ、もう!」ということになり、今回の乗り換えに至った次第です。
早速見に行ったら聞いていた通り革はかなり汚れていましたが、エンジン、足回り、ボディなどは試乗した限り、乗っていたS90クラシックよりもびしっとしていたので即決しました。 革についてはせっかくのエルメスなので、ボルボ仲間の青レンガさんに紹介していただいて納得できる修理を施すことにしました。 レストアした結果、室内は見事にきれいになり、新車に乗った時のあの香りまで蘇りました。 原さんの仕事は丁寧で、隣接するプラスチック部分もきれいにしてくれました。 納車後に乗った印象は、操作系全体がこれまでのS90クラシックよりも重くなったように感じましたが、走行フィール(パワー&トルク)はまったく変わりませんでした。 ドアが閉まる時の音はかなり重厚な音に変わりました。 あと190Wのオーディオシステムは性能が大幅にアップしたので、サブウーファーを付けなくても済みました。 シートを揺るがす重低音が再生されます。
レストアして約11ヶ月が経過した2005年11月20日、原さんに来ていただいてアフターサービスとして総点検を実施しました。 特に運転席と助手席の座面と背もたれの腰が当たる部分に少々汚れが目に付いてきたので、その辺を重点的にお願いしましたが、結局4席すべてと、ハンドルやセンターコンソールなど全面的に手を入れていただきました。
ハンドルをレタッチ中 |
助手席をレタッチ中 |
表面保護剤をコーティング |
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