「ボーズ SoundLink Mini Bluetooth speaker」(2013年7月16日発売)を最近試聴し、本体の大きさからは想像できないBOSEサウンドをワイヤレスで聴くことができました。いままで写真で見てはいたものの、あまりの小ささに関心が湧きませんでしたが、実際に聴いてみるとその実力がただものではないことに気づきました。これは身近に置いておくべき機種と思い、製品が無くならないうちに購入しました(2009年のM3の時は存在に気付いたときはすでに販売終了していた)。以下、レポート。(2013.11.17)
日本語が一切表示されていない SoundLink Mini 商品パッケージ。スピーカー本体のサイズは 180(W)×51(H)×59(D)mm。質量は 655g。電源は充電式リチウムイオン電池。付属品はACアダプター、充電クレードル(充電台)、取扱説明書。
商品パッケージ本体は分厚い削り出しのアルミニウムでがっちり覆われ、手に持つとかなりの重さを感じるため、それだけで再生音が期待できる筐体となっている。本体内の左右には超小型高性能トランスデューサーが配置され、中央にデュアル・オポージング・パッシブラジエーターと呼ばれる低域用のスピーカーが配置されている。DSP内蔵のデジタルアンプを搭載して音量と音域のバランスをコントロールしている。
本体とiPhone5を並べる
底面の大きなインシュレーター。右側の奥に充電クレードルと接触する端子と、メンテナンス用のマイクロUSB端子がある。USB端子はメーカー保守用で充電はできない。
底面のインシュレーターフロントグリルはメタルのパンチグリルで、中央に大きな“BOSE”のロゴがあしらわれる。
スピーカー正面背面は閉じてなく解放されている。フロントと同じパンチグリルが使われている。
スピーカー背面接続端子は右の側面に2つあり、上がAUXアナログ音声入力(3.5mmミニジャック)、下がACアダプター入力となっている。電源供給は充電クレードル経由のほか、本体に直接供給することができる。
接続端子
本体のインシュレーターがすっぽり収まる充電クレードル。充電クレードルにACアダプターを接続しておけば本体を載せるだけで充電しながら使うことができる。自宅で使う場合はとても便利。
充電クレードル本体には直置きできるインシュレーターがついているが、直置きするよりもクレードルに乗せた方が見た目のバランスは良い。
クレードルに載せた状態
iPhone5と比べると、このスピーカーがいかに小さいかわかるだろう。
iPhone5とのサイズ比較
天面にある6つの操作ボタンは、左から電源ON/OFF、音声ON/OFF、音量−、音量+、Bluetoothペアリング、AUX入力切替。iPhone5との接続はとても簡単だ。電源をオンにしBluetoothボタンを押すと青いランプが点滅するので、その間にiPhone5の「設定」でBlurtoothをオンにして、デバイス一覧から「Bose Mini SoundLink」を選択すれば完了する。一度接続(登録)すると次回からはBluetoothボタンを押すだけで接続する。本体には6つまで登録できる。
iPhone5との接続本サイトのポータブルオーディオ(→こちら)で紹介しているMicro MusicMonitor(M3)との比較。写真では遠近感の関係でSoundLink Miniが大きく見えてしまっているが、本機は小さなショルダーバッグにいとも簡単に入ってしまう大きさなのである。
M3とのサイズ比較本機はM3に負けないほどのパフォーマンスを発揮するが、音像定位や底知れぬ重低音の伸びはM3の方が優っている。しかし、何と言ってもSoundLink Miniはワイヤレスで使える使い勝手の良さが魅力だ。
M3との比較
<試聴して> このサイズで20畳近い部屋を大音量と重低音で満たせるのだから驚きだ。もちろん大きな部屋では点音源になってしまうが、どのポジションで聴いてもそんなことは気にならないほど十分に楽しめる。
手当たり次第にパイプオルガンのトッカータとフーガ、オイゲンキケロトリオのハンガリー狂詩曲、弦楽合奏のアイネ・クライネ・ナハト・ムジーク、キース・ジャレットのルータ&ダイチャ、リヒターのマタイ受難曲、同じくクリスマスオラトリオ、ケニーGのサックス、氷川きよしのズンドコ節などを聴いてみたのだが、低域から高域までメリハリの効いた再生音は圧巻と言うほかない。
さらに本機の驚きは、就寝時に枕元に置いて小音量で聴いても、低域が痩せずバランスの良い音を楽しめることである。そしてそのまま眠ってしまっても無信号になるとオートパワーオフが働くのもありがたい点だ。就寝時のひと時が楽しくなること請け合いである。
オプションの携帯用収納バッグ。ACアダプターも収納できて便利そうだ。充電クレードルが収納できないのは、家に置いておくことを想定しているためだろう。
専用トラベルバッグ本体収納部の蓋はゴムを引っ掛けるようになっているが、できればACアダプターポケットのようにマジックテープ留めの方が使いやすそう。それにしても本体価格(22890円)の4分の1の価格(5040円)は高過ぎる。
収納状態のトラベルバッグ本体をそっくり包んで本体を傷や汚れから守る専用のソフトカバー。ただ用意されている色が派手な色ばかりなので仕方なくトラベルバッグのストラップと同系色を選んだが、グレーなど落ち着いた色を選べないのは少々惜しい。
専用ソフトカバー本体にソフトカバーを付けたままでもトラベルバッグに収納することができる(だから、ソフトカバーを買ったわけだが)。こちらも価格(2940円)はかなり高めだ。
収納状態のトラベルバッグ
手のひらに乗る小さなボディにぎっしり詰め込まれたユニット類。ずっしり重たい理由がよくわかる。
SoundLink Miniの構造豊かな低域再生を可能にしているデュアル・パッシブ・ラジェーター。
豊かな低域再生の秘密